バルトロメオ稲川保明神父様
司祭叙階二十五年記念ミサ

   2006年2月12日(日) 





主司式

稲川保明神父


 共同司式

油谷弘幸師   五十嵐秀和師

鈴木伸国師  松本紘一師  木寅義信師  
オーブオンク師  エセイサバレナ師
 






「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」

         (新約聖書 テサロニケ人への第1の手紙5:1618

 2006212日(日)、カトリック神田教会では、主任司祭稲川保明神父様の銀祝記念ミサが捧げられ、そして祝賀行事が行われました。日頃稲川神父様の薫陶により育まれている信徒一同は、昨年から祈りつつ、感謝と喜びを込めて準備に勤しみ、いよいよ当日をお迎えしました。

1 記念ミサ・銀祝式

 この日、神田教会の正門には「祝 バルトロメオ稲川保明神父様司祭叙階銀祝(二十五年)記念ミサ会場」と大書された立て看板が掲げられ、信徒会館の前には記帳受付が設営され、境内には防寒用の暖房機も配備されました。そして全体運営担当のT.Kさん、M.Iさんのリードに従いながら、聖堂、信徒会館、境内の各ポジションでスタッフが準備作業を着々と進め、開会に臨みました。

 早くも
9時過ぎには共同司式をなさる神父様方が、続いて稲川神父様の御尊父様をはじめ御親族や御関係者の方々などが、相次いで到着されました。稲川神父様は、こうした方々に次々とお声をおかけになったり、境内で煙草を燻らせながら歓談されたり、日頃の御ミサの時と変わらない御様子でした。さらに、入祭に先立って進行係のH.Kさんが幾つかの留意事項についてアナウンスを行いましたが、その合間に稲川神父様は、祭壇中央に安置された聖フランシスコ・ザビエルの聖遺骨や説教台の隣に掲げられたルネサンス期のイコン(聖母子像)について御説明のアナウンスをなさるなど、来会者に対する御歓待ぶりもいつも通りでした。福音書には、聖母マリア様がイエズス様を出産されて間もなく羊飼いたちや東方の3人の博士たちをもてなしたことが記されていますが、稲川神父様もそれと同じように映ります。
 聖堂内では、祭壇に向かって左側の会衆席のうち前4列に稲川神父様の御親族をはじめ来賓の方々が、右側の会衆席のうち前3列に御ミサの奉仕者と来賓の方々がそれぞれ着席されました。

 やがて会衆席が一杯になった頃、定刻の10時に先唱のT.Tさんのアナウンスに続いて入祭の歌「わたしの心は神のうちに喜ぶ」が唱和される中、十字架を先頭に侍者、6名の共同司式の神父様に続いて稲川神父様が中央通路から祭壇へと厳かに歩まれました。そして祭壇では、聖ザビエル祭壇寄りの定位置に稲川神父様、その左右に油谷弘幸神父様、五十嵐秀和神父様が着かれ、マリア祭壇寄りの前列にエセイサバレナ神父様、鈴木伸国神父様、後列に松本紘一神父様、木寅義信神父様が着かれ、続いて十字架の印を表した後、稲川神父様は開祭にあたってこうお語りになりました。

 1981211日、神様の憐れみとお導きによって司祭叙階の恵みをいただきました。それから25年を経て、今日から新たな一歩を歩み出します。この日を迎え、神父様方や沢山の方々にお集まりいただき、ミサを捧げられますことを感謝しております。全ての神父様、そしてこれからその道を歩もうとされる方々のためにも、皆様の篤いお祈りをよろしくお願いいたします。」









 この日の御ミサでは、通常の「聖書と典礼」に代わって受付で配布された「記念ミサ式次第」が用いられましたが、概ねいつもと同様に御ミサは進みました。そして、T.Tさんの第1朗読(創世記3:1619)、T.Oさんの第2朗読(使徒パウロのコリントの教会への第1の手紙10:3111:1)などを経て、稲川神父様が福音書朗読(マルコによる福音1:4045)に続いて説教をなさいました。

  

 「暦の上では春になりましたが、まだまだ厳しい寒さの中、こうして沢山の方々がこの聖堂に集まってくださったことに感謝しております。25年前、東京カテドラルで小宇佐敬二神父様、本多清次神父様と共に叙階された日、あの日も今日と同じように雲ひとつない青空で風が冷たかったことを思い出します。あの日から始まった司祭の歩みは、25年が経ちました。この25年、いつも私の心の中にある変わらぬ思いを一言で表すならば、『全てが神様の深い憐れみによる』という言葉に尽きます。10年間の神学校生活を経て、28歳で司祭に叙階され、皆様に支えられて今日も歩んでおります。そして数多くの出会い、ふれあい、恵みがありました。11つを振り返ると、そのときには苦しくとも、今はそれが神様の深い憐れみによるとわかります。今日、何を話すか、私は何も考えずにここに立っています。聖書の教えによれば『あなたがたは何と語ろうかと思い煩ってはならない』というように、神様はいつも話すべきことを教えてくださいました。目の前におられる皆様の中に神様への思い、祈りが溢れていましたから。



 
 

稲川保明神父様お説教はこちらからご覧になれます



 説教の後、信仰宣言、大石進さん奉仕の共同祈願に続いて感謝の祭儀に移ります。奉納の聖歌は、「いつも喜んでいなさい」が唱和されました。この聖歌は、25年前、稲川神父様の司祭叙階式で歌われた曲であり、カトリックの作曲家・新垣壬敏氏(白百合女子大学教授)によって捧げられた思い出深いものです。


  


 祝賀式は、聖体拝領(今日はパンのみ)に続いて、117分から行われました。  司会のH.Kさんの開会の辞に続いて、まず神田教会信徒代表としてN.K教会委員長が祝辞を述べられ、お祝いを贈呈されました。

次いで、油谷神父様からの来賓祝辞をいただきました。
「稲川神父様、誠におめでとうございます。後輩として、大変励みになります。私は、神父様から薫陶を受けて参りました。私たち、そして全教会のために、これからも御活躍くださいますようにお願いいたします。」
 これを受けて、稲川神父様は、油谷神父様と握手をなさいました。


  


 続いて、信徒を代表してT.Wさんからお祝い品としてストラが贈呈され、同じくM.Sさんから花束が贈呈されました。さらに霊的花束贈呈のため、昨年のクリスマスに受洗したH.KちゃんとSくんがお母様のKさんと一緒に神父様のもとへ進み、神田教会子供会の皆さんが11枚真心を込めて作成した手書きのお祝いカードを収めた記念アルバムを神父様に贈呈しました。




 小林直人教会委員長祝辞はこちらからご覧になれます








 稲川神父様は、万雷の拍手の中、満面の笑みを浮かべながら、こうしたお祝いをお受けになられた後、次のように謝辞をお話になりました。
 「皆様、本当に有難うございます、の一言です。聖フランシスコ・ザビエルの生誕500年を記念する年に、司祭叙階25周年を迎えましたことは、不思議な気持ちがいたします。ザビエルは1506年に生まれましたが、その46歳の生涯の中で『東洋の使徒』として歩みました。日本人で、ザビエルの名を知らない人はいません。ザビエルは、1552123日に中国大陸を目の前にしたサンシャン島で亡くなったのですが、私が生まれた1952年はザビエル没後400年にあたります。そして、ザビエルを保護の聖人とする日本の教会第1号である神田教会で、このように司祭として記念の日を迎えることは、本当に不思議な繋がりという気がいたします。

 ここで今日、共同司式をしてくださった神父様方を御紹介いたします。まず、エセイサバレナ神父様は、本所教会で下山正義神父様のお手伝いをなさったことがあるお方で、したがって私の少年時代からずっと家族皆で親しくさせていただいております。その後、神学校では私のラテン語の先生でした。私が初ミサを捧げた際に、『形容詞のつかない、ただの司祭として生きていきなさい』と御言葉をいただきました。続いて、司祭仲間として共に歩んでくださった神父様方ですが、まず松本神父様はイエズス会司祭で、同じ中央千代田宣教協力体の麹町教会で主任司祭をお務めになっておられます。木寅神父様は、神田教会と関わりの深い暁星学園、マリア会の司祭です。鈴木神父様は、イエズス会司祭で、皆様よく御存知のように神学生の頃から神田教会子供会のリーダーとなって、昨年9月に司祭に叙階されました。2031年には、私の金祝と鈴木神父様の銀祝を一緒にお祝いしましょう。それから油谷神父様と五十嵐神父様とは、本所教会や大司教館事務局などで御一緒でした。
 
 さて、私は小教区に赴任した後、イタリア留学と司教館勤務が長かったのですが、どこにいても司祭として働いてきました。司祭は、キリストとのチームワークが大切ですし、司祭同士や信徒との眼に見える形でのチームワークが大切です。私が25年間歩んで来られたのは、先輩、同僚、信徒の皆様のお祈りと御支援のお蔭と感謝しております。これからも、よろしくお願いいたします。有難うございました。」

 祝賀式が滞りなく15分ほどで終了し、続いて聖堂内で記念撮影が行われました。そして御ミサが再開され。11時30分に祝福の後、閉会の歌「主こそ
わがほまれ」が唱和される中、十字架を先頭に侍者、神父様方、そして稲川神父様が退堂されました。続いて会衆の一人一人には、退堂の際に稲川神父様から御心のこもった記念品であるイタリア製の十字架と御絵、そして銀祝記念誌(神田教会報特別号)が受付係から配られました。






     


   

   司祭叙階銀祝記念


  「 私はぶどうの木、あなたがたはその枝である。
    あなたがたが 実を豊かに結び、私の弟子となるならば  
   それによって、私の父は栄光をお受けになるであろう。」
                     ヨハネ15:5・8

   二〇〇六年二月十一日

       バルトロメオ
 稲 川 保 明







2 祝賀会に続きます