主日(日曜)の聖書


受難の主日(枝の主日)  2004.4.4

「主の名によって来られる方、王に、祝福があるように」
(ルカ19.38より)






ルカによる主イエス。キリストの受難(ルカ23.1−49)

〈注〉
 
はキリスト(司式司祭)Cは語り手(第一朗読者)
S
は群衆(数人、あるいは会衆一同)Aは他の登場人物(第二朗読者)

C  〔そのとき、民の長老会、祭司長たちや律法学者たちは〕

立ち上がり、イエスをピラトのもとに連れて行った。

そして、イエスをこう訴え始めた。
S 「この男はわが民衆を惑わし、皇帝に税を納めるのを禁じ、また、
自分が王たるメシアだと言っていることが分りました。」

C そこで、ピラトがイエスに尋問した。
A 「お前がユダヤ人の王なのか。」
C 
イエスはお答えになった。
 「それは、あなたが言っていることです。」

C ピラトは祭司長たちと群衆に言った。
A 「わたしはこの男に何の罪も見いだせない。」

C しかし、彼らは言い張った。
S 「この男は、ガリラヤから始めてこの都に至るまで、
ユダヤ全土で教えながら、民衆を扇動しているのです。」

C これを聞いたピラトは、この人はガリラヤ人かと尋ね、

ヘロデの支配下にあることを知ると、イエスをヘロデのもとに送った。
ヘロデも当時、エルサレムに滞在していたのである。

彼はイエスを見ると、非常に喜んだ。
というのは、イエスのうわさを聞いて、ずっと以前から会いたいと思っていたし、
イエスが何かしるしを行なうのを見たいと望んでいたからである。

それで、いろいろと尋問したが、イエスは何もお答えにならなかった。

祭司長たちと律法学者たちはそこにいて、イエスを激しく訴えた。

ヘロデも自分の兵士たちと一緒にイエスをあざけり、侮辱したあげく、
派手な衣を着せてピラトに送り返した。

この日、ヘロデとピラトは仲がよくなった。
それまでは互いに敵対していたのである。

ピラトは、、祭司長たちと議員たちと民衆とを呼び集めて、

言った。
A 「あなたたちは、この男を民衆を惑わす者としてわたしのところに連れてきた。
わたしはあなたたちの前で取り調べたが、訴えているような犯罪は
この男には何も見つからなかった。

ヘロデとても同じであった。
それで、我々のもとに送り返してきたのだが、
この男は死刑に当たるようなことは何もしていない。

だから、鞭で懲らしめて釈放しよう。」

C しかし、人々は一斉に叫んだ。
S 「その男を殺せ。バラバを釈放しろ。」

C このバラバは、都に起こった暴動と殺人のかどで投獄されていたのである。

ピラトはイエスを釈放しようと思って、改めて呼びかけた。

しかし、人々は叫び続けた。
S 「十字架につけろ、十字架につけろ。」

C ピラトは三度目に言った。
A 「いったい、どんな悪事を働いたと言うのか。
この男には死刑に当たる犯罪は何も見つからなかった。
だから、鞭で懲らしめて釈放しよう。」

C ところが人々は、イエスを十字架につけるようにあくまでも大声で要求し続けた。
その声はますます強くなった。

そこで、ピラトは彼らの要求をいれる決定を下した。

そして、暴動と殺人のかどで投獄されていたバラバを要求どおりに釈放し、
イエスの方は彼らに引き渡して、好きなようにさせた。

人々はイエスを引いて行く途中、田舎から出て来たシモンというキレネ人を捕まえて、
十字架を背負わせ、イエスの後ろから運ばせた。

民衆と嘆き悲しむ婦人たちが大きな群れを成して、イエスに従った。

イエスは婦人たちの方を振り向いて言われた。
 「エルサレムの娘たち、わたしのために泣くな。
むしろ、自分と自分の子供たちのために泣け。

人々が、『子を産めない女、産んだことのない胎、
乳を飲ませたことのない乳房は幸いだ』と言う日が来る。

そのとき、人々は山に向かっては、『我々の上に崩れ落ちてくれ』と言い、
丘に向かっては、『我々を覆ってくれ』と言い始める。

『生の木』さえこうされるのなら、『枯れた木』はいったいどうなるのだろうか。」

C ほかにも、二人の犯罪人が、
イエスと一緒に死刑にされるために、引かれて行った。

「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。
犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。

そのときイエスは言われた。
 「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」
C 人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。

民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。
A 「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」

C 兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、

言った。
A 「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」

C イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。

十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。
A 「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」

C すると、もう一人の方がたしなめた。
A 「お前は神をも恐れないのか、同じ罰を受けているのに。

我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。
しかし、この方は何も悪いことをしていない。」

C そして、言った。
A 「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください。」

C すると、イエスは言われた。
 「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる。」

C 既に昼の十二時ごろであった。
全地は暗くなり、それが三時まで続いた。

太陽は光を失っていた。
神殿の垂れ幕が真ん中から裂けた。

イエスは大声で叫ばれた。
 「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます。」
C こう言って息を引き取られた。
     
(頭を下げて、しばらく沈黙のうちに祈る)

百人隊長はこの出来事を見て、神を賛美して言った。
A 「本当に、この人は正しい人だった。」

C 見物に集まっていた群衆も皆、これらの出来事を見て、
胸を打ちながら帰って行った。

イエスを知っていたすべての人たちと、ガリラヤから従って来た
婦人たちとは遠くに立って、これらのことを見ていた。
 








 
   復活の主日 2004.4.11  

イエスは死者の中から復活されることになっている
(福音主題句 ヨハネ 20.9より)






ヨハネによる福音 (ヨハネ20・1−9)

週の初めの日、朝早く、まだ暗いうちに、マグダラのマリアは墓に行った。
そして、墓から石が取りのけてあるのを見た。

そこで、シモン・ペトロのところへ、また、イエスが愛しておられたもう一人の弟子の
ところへ走っていって彼らに告げた。
「主が墓から取り去られました。
どこに置かれているのか、わたしたちにはわかりません。」

そこで、ペトロとそのもう一人の弟子は、外に出て墓へ行った。

二人は一緒に走ったが、もう一人の弟子のほうが、ペトロより速く走って、
先に墓に着いた。

身をかがめて中をのぞくと、亜麻布が置いてあった。
しかし、彼は中には入らなかった。

続いて、シモン・ペトロも着いた。
彼は墓に入り、亜麻布が置いてあるのを見た。

イエスの頭を包んでいた覆いは、亜麻布と同じ所には置いてなく、
離れた所に丸めてあった。

それから、先に墓に着いたもう一人の弟子も入って来て、見て、信じた。

イエスは必ず死者の中から復活されることになっているという聖書の言葉を、
二人はまだ理解していなかったのである。





   





復活節第2主日 2004. 4. 18
(神のいつくしみの主日)

信じない者ではなく、信じる者になりなさい
(ヨハネ 20・27より)






ヨハネによる福音 (ヨハネ20.19−31)

その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、
自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた。
そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、
「あなたがたに平和があるように」と言われた。

そう言って、手とわき腹とをお見せになった。
弟子たちは、主を見て喜んだ。

イエスは重ねて言われた。
「あなたがたに平和があるように。父がわたしをお遣わしになったように、
わたしもあなたがたを遣わす。」

そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。
「聖霊を受けなさい。

だれの罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。
だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る。」

十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、
イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。


そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。
「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、
また、この手をそのわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」

さて、八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。
戸には鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、
「あなたがたに平和があるように」と言われた。

それから、トマスに言われた。
「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。
また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。
信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」

トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。

イエスはトマスに言われた。
「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」

このほかにも、イエスは弟子たちの前で、多くのしるしをなさったが、
それはこの書物に書かれていない。

これらのことが書かれたのは、あなたがたが、
イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、
信じてイエスの名により命を受けるためである。








復活節第3主日 2004. 4. 25

さあ、来て、朝の食事をしなさい
(ヨハネ 21.12より)





ヨハネによる福音 (ヨハネ21.1−14、または21.1−19)

その後、イエスはティベリアス湖半で、また弟子たちに御自身を現された。
その次第はこうである。

シモン・ペトロ、ディディモと呼ばれるトマス、ガリラヤのカナ出身のナタナエル、
ゼベダイの子たち、それに、ほかの二人の弟子が一緒にいた。

シモン・ペトロが、「わたしは漁に行く」と言うと、彼らは、
「わたしたちも一緒に行こう」と言った。彼らは出て行って、舟に乗り込んだ。
しかし、その夜は何もとれなかった。

既に夜が明けたころ、イエスが岸に立っておられた。
だが、弟子たちは、それがイエスだとは分らなかった。

イエスが、「子たちよ、何か食べる物があるか」と言われると、
彼らは、「ありません」と答えた。

イエスは言われた。
「舟の右側に網を打ちなさい。そうすればとれるはずだ。」
そこで、網を打ってみると、魚があまり多くて、
もはや網を引き上げることができなかった。

イエスの愛しておられたあの弟子ペトロに、「主だ」と言った。
シモン・ペトロは「主だ」と聞くと裸同然だったので、上着をまとって湖に飛び込んだ。

ほかの弟子たちは魚のかかった網を引いて、舟で戻ってきた。
陸から二百ペキスばかりしか離れていなかったのである。

さて、陸にあがってみると、炭火がおこしてあった。
その上に魚がのせてあり、パンもあった。

イエスが「今とった魚を何匹か持ってきなさい」と言われた。

シモン・ペトロが舟に乗り込んで網を陸に引き上げると、
百五十匹もの魚でいっぱいであった。
それほど多くとれたのに、網は破れていなかった。

イエスは、「さあ、来て、朝の食事をしなさい」と言われた。
弟子たちはだれも、「あなたはどなたですか」と問いただそうとはしなかった。
主であることを知っていたからである。

イエスは来て、パンを取って弟子たちに与えられた。魚も同じようにされた。

イエスが死者の中から復活した後、弟子たちに現れたのは、これでもう三度目である。

《食事が終わると、イエスはシモン・ペトロに、
「ヨハネの子シモン、この人たち以上にわたしを愛しているか」と言われた。
ペトロが、「はい、主よ、わたしがあなたを愛していることは、
あなたがご存知です」と言うと、
イエスは、「わたしの子羊を飼いなさい」と言われた。

二度目にイエスは言われた。
「ヨハネの子シモン、私を愛しているか。」
ペトロが、「はい、主よわたしがあなたを愛していることは、
あなたがご存知です」と言うと、
イエスは、「わたしの羊の世話をしなさい」と言われた。

三度目にイエスは言われた。
「ヨハネの子シモン、わたしを愛しているか。」
ペトロは、イエスが三度も、「わたしを愛しているか」と言われたので、
悲しくなった。そして言った。
「主よ、あなたは何もかもご存じです。
わたしがあなたを愛していることを、あなたはよく知っておられます。」
イエスは言われた。
「わたしの羊を飼いなさい。

はっきり言っておく。
あなたは、若いときは、自分で帯を締めて、行きたいところへ行っていた。
しかし、年をとると、両手を伸ばして、他の人に帯を締められ、
行きたくないところへ連れて行かれる。」

ペトロがどのような死に方で、神の栄光を現すようになるかを示そうとして、
イエスは言われたのである。
このように話してから、ペトロに、
「わたしに従いなさい」と言われた。》